第5章：アカウントビジョンとブランドトーンの確立

【1】一貫性を保つため

視聴者は、一貫性のあるアカウントに信頼感を抱きます。

毎回異なるテーマやトーンで投稿を行うと、視聴者は「このアカウントは何を伝えたいのか」が分からなくなり、フォローを避ける原因になります。

✅良い事例:
地元の観光地を紹介するアカウントが、全投稿で地域の魅力を明確に伝え、一貫したテーマを維持したことで、観光客が増加。

✅悪い事例:
観光地紹介アカウントが、地域の魅力に加え、商品レビューや趣味の投稿を混ぜた結果、フォロワーが混乱し、離れてしまった。

【2】ブランド価値を視覚的に伝えるため

ビジョンが明確であれば、デザインやテーマに統一感を持たせることができます。
これにより、視聴者はアカウントを「プロフェッショナルで信頼できる」と感じるようになります。

✅良い事例:
ある化粧品ブランドが「簡単・美しいメイク」をビジョンに掲げ、動画内のテロップや背景に統一した配色（白とゴールド）を使用。結果、上質で信頼できる印象を視聴者に与えた。

✅悪い事例:
同じ化粧品ブランドが、動画ごとに異なるデザインや色使いを採用し、アカウント全体にまとまりがなくなり、ブランドとしての印象が薄れてしまった。

【1】自社の強みや特長を挙げる

自社やブランドが他と違う「独自の強み」を明確にします。
例: 商品開発のスピード、地域密着型サービス、専門的な知識の提供など。

【2】ターゲット層が求めるものを考える

ターゲット層が「どんな情報や体験を求めているのか」をリサーチします。
例: 若年層にはエンタメ性、高齢層には信頼性、専門家には知識の深さを提供。

【3】競合との差別化を意識する

競合が提供していない「価値」や「視点」を明確にします。
例: 楽しいだけでなく、役立つ＋楽しいを組み合わせたコンテンツを作成。

✅ サンリオ商品企画部
・ピンクを基調とした配色
・ファンシーで可愛らしい世界観
・語り口も絵文字を多用し、親しみやすさを演出
→ 全体を通じて「ポップで親しみやすいブランディング」が徹底されています。

✅ 長崎バイオパーク
・動物中心の自然な映像
・ナチュラルな色調と“素のまま”の魅力を重視
・一貫して「癒し・和み」を感じさせるトーン
→ 視聴者が“動物とふれあっている感覚”を味わえる設計になっています。

✅ JAL（日本航空）
・黒・赤を基調とした高級感のある色使い
・フォーマルな語り口と整った構図
・一貫して「品格・信頼感・伝統」を表現
→ エンタメではなく“ブランド価値”の訴求を意識した運用です。

【1】フォロワーの期待に応えるため

視聴者は、特定の雰囲気やスタイルを期待してアカウントを訪れます。
投稿のトーンがバラバラだと、その期待を裏切り、フォロー解除につながります。

【2】ブランドの個性を伝えるため

ブランドトーンは、アカウントの「性格」を表します。
これを明確に設定することで、視聴者にブランドの独自性を印象付けることができます。

✅「カジュアル」or「フォーマル」
親しみやすさを重視するならカジュアル。
専門性をアピールする場合はフォーマル。
　　

✅「楽しさ」or「教育的」
楽しませるコンテンツか、有益な情報を提供するのか。
　

✅「情熱的」or「冷静」
熱意を前面に出すか、理性的で客観的なスタイルを取るのか。

キャッチフレーズを繰り返し使用することで、視聴者の記憶に残りやすくなります。
　
例:
教育系: 「これであなたも料理マスター」
エンタメ系: 「笑顔になれたらいいねしてね」
　

✅良い事例:
全動画で同じキャッチフレーズを使い、ブランドの認知度を高めた。
　

✅悪い事例:
動画ごとに異なるフレーズを使い、視聴者が混乱。

視覚的な一貫性は、アカウント全体の印象をプロフェッショナルにします。

例:
配色やフォントを統一し、全投稿にブランドロゴを挿入。

✅良い事例:
ブランドカラーを基調に、動画編集に統一テンプレートを使用。

✅悪い事例:

動画ごとにデザインがバラバラで、視聴者がアカウントにまとまりを感じられなかった。

独自のハッシュタグを作り、毎回の投稿に入れることで一貫性を示します。

例:
「#○○チャレンジ」「#○○で楽しく学ぶ」

✅良い事例:

独自のハッシュタグを使用し、フォロワーが投稿を検索しやすい環境を作った。
　

✅悪い事例:

ハッシュタグが投稿ごとに異なり、ブランドの検索性が低下。